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三隅病院だより
「言葉が現実を形成する」「真実などはなく、あるのは語りだ」「誰が何を語るか、語る人の数だけ真実がある」「言葉は識別する」などなど。精神医療に従事する者は言葉に敏感でなければならないという話でした。
当院の院長が山口市での学会にて座長をしてきました。精神科医療とは違い「摂食や嚥下」がテーマでした。しかし精神科病院の入院患者さんも高齢化していき、嚥下障害から誤嚥性肺炎になる方もよく見かけます。「摂食や嚥下」は精神科病院にとっても大切なテーマの1つです。
秋も深まり芸術の季節です。長門と言えば金子みすゞ。市内や市報などに金子みすゞの詩をよく見かけます。競争を強いられる現代社会の中、「あなたのペースで良いのです」と教えてくれます。心和む患者さんも多いようです。
人間は、何かにそれをする意味を見つけて集中して打ち込む、そういった生き物です。それが仕事だったり遊びだったり恋愛だったり、いろんな表現形はあるけれど。小さい子が覚えたての遊びに夢中になるような、野球少年が寝食を忘れてボールを追っかけるような。
逆に言うと、人間を人間たらしめているのは、何かに意義を見つけてそれをやっている姿があるからです。そして作業療法の世界では、これら、いろんな表現形はあるけれど、人間が集中して打ち込む姿・取り組む有様を「活動」と言い、これを「作業」と呼びます。作業療法とは、そういった人間の根源的な本能的な部分に焦点を当てて治療する技術です。
9/26あすなろ読書会。不細工な主人公が美しいってどういうこと?生きるってつらいこと?世の中でいちばん大切なことを見つけていくお話でした。人間は無自覚に価値観や外観に執着してしまっている。その価値観も物差しは色々で一定の線引きはできない。「中身と外見・容れ物」問題、新しく古いテーマですねー。などなど今回も盛り上がりました。